竜宮城に帰りたい。
「あの…晴…」
晴は黙ったまま私の前髪にそっと触れる。
私は思わず目を閉じた。
その瞬間、私の体は晴の方向へ引き寄せられ、
全身熱い熱に覆われた。
「晴…!?え…」
私、今抱き締められてるよね…?
え、なんで?
私フラれたのに!?
「なん、え、なんで…?」
「うっさい。」
晴は抱き締める腕に力を込めた。
「黙って抱かれてろ。」
「////!
…うん…。」
「なぁ、今日妙に祐と仲良くしとったのぉ。」
「…そうかな…
いつも通りのはずだけど…」
「恋人に勘違いされて、本気で焦っとったやん。」
「あ、あれは…
否定しないと祐くんを傷つけると思って…」
晴はまた抱き締める力を強めた。