竜宮城に帰りたい。



目を覚ますと、いつもと違う天井が目の前に広がっていた。

あぁ、そうだ。
ゆかりと一緒におばあちゃん家に来ていたんだった。


むっくりと体を起こすと、横にいるゆかりが妨害するなと言わんばかりに、
私に背をむける形に寝返りを打った。


昨日あの人達に会ったせいで嫌な感じの夢を見てしまった。
もう内容は思い出せないけれど…。


普段から自分だけ馴染めていない感覚が、「ハル」のせいで浮き彫りにされた気がする。

あの人は嫌な感じがした。
あんまり近づいちゃいけない人種。




『あ、もし暇やったら、一緒に遊ぼうで。迎えに行くけん。』



「〜〜!!」

そういえば…!

私、あんな約束しちゃったよね…!?


あんまり「ハル」には近づきたくないって思ったばかりだったのにー!




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