竜宮城に帰りたい。
「この子な、澪ちゃん」
「へぇ~、なになに?
祐がナンパしよったん?」
「ちゃうわ、アホ!」
なになに!?
勝手に盛り上がらないでよー!
「ねぇ、澪ちゃん…?
何歳なん?」
「あっ、え、え…っと…」
グループの中の唯一の女の子が声をかけてくれたけれど、
早すぎる展開に全然ついていけていなかった私はどもってしまった。
は、恥ずかしい…!
顔がみるみる真っ赤になっていくのを感じて、私は顔を伏せた。
絶対変に思われてる。
空気も変にしちゃった。
どうしよう…
「ごめん!」
「へ……」
彼女から聞こえた意外な台詞に、思わず顔を上げてしまった。