竜宮城に帰りたい。
私はふ〜っと一息つくと、浜辺に座った。
「お前はババアか!」
「っな!」
ある程度予想しつつ後ろを振り向くと、
やはりつまんなそうな顔をしている晴が立っていた。
「女子高生が海眺めて楽しいんか。」
「た、楽しい…」
別に楽しいわけじゃないけれど、
なんとなく反抗したくなってそう答えた。
「あっそ。アホやのぉ」
そう言い残すと、晴はゆかりたちが波に揺られてワイワイ言っている方に歩いて行ってしまった。
〜〜!!
やっぱりあんなやつ好きじゃない!
昨日の私はちょっとおかしかった。
血迷った!!!
胸の中がもやもやして、落ち着いて座っていることもできない。
立ち上がって少し砂を蹴りながら歩いて、
そのモヤモヤをなんとか断ち切った。
なんか、いまさら海に入るのも癪だしなー…
あ、そうだ。スマホ…
自転車の中に置き去りにしていたカバンからスマホを取り出す。
東京の友人からメッセージが届いていた。