竜宮城に帰りたい。
Day 6; 友人ではなく
翌日、晴たちは家に来なかった。
昼頃「昨日頑張りすぎたけん、今日はオフなー」と祐くんから電話が来た。
こっちに来てから晴たちに会わない日はなかったから、
なんか変な感じだ。
昨日はあまり良く眠れなかった。
疲れているはずなのに、次から次へと考えることが浮かんできて、
眠気を感じる余裕もなかったのだ。
晴と瑞季ちゃん…
こんなにあのことばかり考えてしまうのは、
やはり少しは晴のことを異性として見ていたからだろう。
まあでも好きになる前でよかった!
好きになってたらもっと苦しかっただろう。
こんなところまで来て劣等感を抱くなんてごめんだ。
「…はぁ、暇…」
悶々とそんなことを考えているうちに、すぐに日は暮れてしまった。
せっかくだから夕陽でも見に行けばよかった…。
その日は結局何もせず、眠りについた。