竜宮城に帰りたい。



***


「おはよう…。」


「おはよ」
「はよー」


7日目の朝、いつも通り晴と祐くんは廊下の大きな窓をノックした。


今日はゆかりも元気になったため、
朝から準備万端で二人が来るのを待ち焦がれていた。



「今日、瑞季休みや。」

「へ?」


来た早々、晴がぶっきらぼうにそう言った。

瑞季ちゃんが休み…?


「何かあったの…?」

「祭りの準備手伝わされとる。」

「そう…なんだ。」


体調崩したとかじゃなくて、ひとまず良かったけど…


「祭りって…?」


私の疑問に、晴の代わりに祐くんが答えた。


「近々あるんや。
まぁまた連れてくけん。
慎も礼二も来れんし、今日はもう行こうで。」


「う、うん…。
わかった。」


うう…

昨日晴のことが好きだって分かったばっかりだから、
なんとなく気まずい。


晴と何話したらいいのかわかんないよ…


そんな不安を抱えながら、私たち4人は目的地の紫雲出山へ向かった。




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