竜宮城に帰りたい。
なんか、今日の晴…
いつもと違って人間っぽい。
何の壁も感じさせずに前進していく神様みたいな晴と違う。
「晴…まさか浮気…とか、しようと考えてないよね?」
「浮気?は?
そなんことするわけないやろ。」
そう言い放った晴はいつもの晴のような気がした。
「それならいいよ…。」
「なんでや。
俺のこと好きとちゃうん?」
「私は瑞季ちゃんも友達として大好きだから。」
「……」
「でも…
晴のこともまだ好きだ。
諦め悪くてごめん。
別に二人のこと邪魔したりしないからさ。 無視して。」
晴は何か言いたそうにしていたが、
結局何も言わずに私の腕を離した。
「いので。送る。」
「うん。」
私たちは雨が少し弱くなるまで待ち、
家へ帰った。