竜宮城に帰りたい。
Day 9; 兆し
翌日ー
願った通り、真っ青な空が私の朝を迎えた。
「おはよう、澪ちゃん。
今日は暑いのぉ」
「おはよう、おばあちゃん!」
元気を取り戻した私を見て、おばあちゃんは嬉しそうに笑った。
今回はおばあちゃんに助けられたところが大きかった。
惜しみなく注がれる愛情を気恥ずかしいと思う反面、
どうしようもなく心があったかくなる。
「ありがとう、おばあちゃん」
「何言うとんな。
はよ朝ごはん食べようで。」
「うん!」
私はまだ眠っていたゆかりを起こし、
着替えてから食卓に向かった。