ライバルやめます。
でも、チラチラと私の方を見ている


足のこと心配してんのかな?


ちょっと意地悪だけど・・・・・


「・・・っつ!」


と言ってしゃがみこんだ。足がすごく痛いというように・・・


「なっちゃん?!」


とすごい勢いで駆け寄ってくる


大丈夫?!と焦っている柚月の手をガシッと掴む


「ひっかかった!」


「な!ズルいよ・・・!」


とまた逃げようとする柚月。


でも私が掴んでいるから逃げられないでしょ。


「逃げないで、聞いて。私、律と付き合うことにした。ごめん、協力するって言ったのに。恨まれても仕方ないと思う。でも柚月にはわかってほしい・・・。」


「・・・うん。私もごめん。逃げちゃって・・・さっき、夏海と律くんを見て嫉妬しちゃって・・・こんな醜い私を夏海に見られたくなくて・・・!嫌われたくなかった・・・!」


泣き出してしまった柚月をそっと抱きしめた


「醜くなんかない!柚月はめちゃめちゃ可愛いよ。柚月が私のこと大嫌いになっても、私は柚月のこと嫌いになんかならない!」


私の胸の中で泣く柚月はいつもよりすごく小さかった


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