届かぬ想い
「えっ…そんなっ…」
 
ひどくない?
 
「ちょっちょっと…」
 
私の声は彼に届くはずもなく彼は行ってしまった
 
一人取り残された私は
今になってから
涙が溢れだした。
 
もう一人は嫌
辛い…
 
「乃瞹!!」
 
「えっ?」
 
芽衣は泣きながら
私に駆け寄ってきた。
 
そしてそっと
抱き締めてくれた
 
「芽衣なたった今振られたんよー」
 
満面な笑みで
芽衣は私に言ったんだ…
 
「そんなっ…」
 
「仕方ないべー!」
 
「芽衣…ゥっゥチもね」
 
「馬鹿!無理して言うな!あんたの顔見りゃ言わなくてもわかるわ!」
 
そんな芽衣の言葉に
私は思わず笑顔になった
 
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