愛と音の花束を
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今日のベト5のトップサイドは、椎名だった。
音符を弾けてることは予想できた。
ところがそれに加えて、弾き方もちゃんとベートーヴェンっぽい。
火の鳥とは全然違う、マイスタとも似てるけど違う、ベートーヴェンらしさがちゃんと出せるのだ。
すごいなぁ。成長曲線がとんでもない。
さすがは設楽先生。
そして、何より本人の努力。たぶん実際に弾く以外にも、耳や目で学んでるんだろう。
この歳でこんなに成長できるってすごい。
人間として尊敬。
それに対して。
私のヘタレっぷりったら、どうしようもない。
椎名におめでとうを言う勇気が、どうしても出ない。
夏から半年、定演から何ヵ月経つんだという話だ。
なかなか2人きりになることがなかったからとはいえ、先延ばししすぎ。