愛と音の花束を
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「『動物の謝肉祭』は順調?」
次のオケの練習日、合奏開始前に、私はいつものセカンドトップの席で、ファーストのトップサイド、つまり私の右隣に座る望月さんに声をかけた。
望月さんは嬉しそうに顔を赤らめ、「はいっ」と答えた。
この子は何故か私と話す時顔を赤くするのよね。
「ピアノと合わせられてるの? 私が昔やった時はピアノとなかなか練習できなくて、本番苦労したから」
「それは順調ですよ! 椎名さんがすごく頑張ってますから!」
……なぜ、ここで椎名の名前が出る?
私の気持ち、知ってる?
密かに動揺する私に、三神君がコンマス席から会話に参加してきた。
「そう。椎名さんはファーストですごく頑張ってくれてます。こちらが驚くほどに。楽しみにしていてください」
胡散臭い笑顔。
……何か、どこか、引っかかる。
「『動物の謝肉祭』は順調?」
次のオケの練習日、合奏開始前に、私はいつものセカンドトップの席で、ファーストのトップサイド、つまり私の右隣に座る望月さんに声をかけた。
望月さんは嬉しそうに顔を赤らめ、「はいっ」と答えた。
この子は何故か私と話す時顔を赤くするのよね。
「ピアノと合わせられてるの? 私が昔やった時はピアノとなかなか練習できなくて、本番苦労したから」
「それは順調ですよ! 椎名さんがすごく頑張ってますから!」
……なぜ、ここで椎名の名前が出る?
私の気持ち、知ってる?
密かに動揺する私に、三神君がコンマス席から会話に参加してきた。
「そう。椎名さんはファーストですごく頑張ってくれてます。こちらが驚くほどに。楽しみにしていてください」
胡散臭い笑顔。
……何か、どこか、引っかかる。