愛と音の花束を
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3日前、市民オーケストラの定期演奏会を終え、ホールのホワイエ(いわゆるロビー)に出たところで、声をかけられた。
「あの、すみません」
見ると、
……デカっ。
身長170センチの私でも見上げるほどの長身でガタイがいい男性が、ニコニコしていた。
目尻に皺がよった、人好きのする笑顔。社交的な性格がにじみ出ている。
そのせいか、威圧感はない。
推定年齢20〜30代。
短髪がツンツンしている。
焦げ茶色のTシャツに、ベージュの麻のジャケットに、ジーンズ。ゴツめのハイカットブーツ。
何てことない服装なのに垢抜けて見える。
目をひかれたのは、丸めたプログラムを持つ手。
異様に大きい。
「あの、セカンドトップの方ですよね?」
「はい。何か」
「先ほどの演奏、感動しました!」
「……それはありがとうございます」
素直にうれしい。
で?
3日前、市民オーケストラの定期演奏会を終え、ホールのホワイエ(いわゆるロビー)に出たところで、声をかけられた。
「あの、すみません」
見ると、
……デカっ。
身長170センチの私でも見上げるほどの長身でガタイがいい男性が、ニコニコしていた。
目尻に皺がよった、人好きのする笑顔。社交的な性格がにじみ出ている。
そのせいか、威圧感はない。
推定年齢20〜30代。
短髪がツンツンしている。
焦げ茶色のTシャツに、ベージュの麻のジャケットに、ジーンズ。ゴツめのハイカットブーツ。
何てことない服装なのに垢抜けて見える。
目をひかれたのは、丸めたプログラムを持つ手。
異様に大きい。
「あの、セカンドトップの方ですよね?」
「はい。何か」
「先ほどの演奏、感動しました!」
「……それはありがとうございます」
素直にうれしい。
で?