かたかご
数日後、十市皇女は斎宮として、伊勢へ参ることが決まった
あまりにも突然の命に、
驚きと不穏な噂が飛び交うなか、日々は過ぎていく
当日の朝、
事件は起きた!!
「十市様!!」
采女が、部屋を訪れると、安らかに横たわる。十市皇女のからわらに、山吹の花がおいてあった。
十市皇女はすでに、あの世へ旅立ちをしていた。
采女たちは、山吹を何故か高市皇子へ届けた。
高市皇子は、山吹を見つめ泣き崩れた。
十市皇女からの遺言を意味していたそうだ。
実がならない、花
みのらない、あい
と…
その話を聞いた御名部皇女は、再び泣いた。
十市皇女のやさしく、さみしい顔が浮かんでいた。
(何故ですか?十市様があの世にいかなければいけなかったのですか?)
あの日、見た出来事が最後に姿を見たことになるなんて…
十市皇女の殯は静かにとりおこなわれ、何事もすべて終わると、十市皇女の死は誰も語らなくなった。
それぞれの心に穴をあけたまま
あまりにも突然の命に、
驚きと不穏な噂が飛び交うなか、日々は過ぎていく
当日の朝、
事件は起きた!!
「十市様!!」
采女が、部屋を訪れると、安らかに横たわる。十市皇女のからわらに、山吹の花がおいてあった。
十市皇女はすでに、あの世へ旅立ちをしていた。
采女たちは、山吹を何故か高市皇子へ届けた。
高市皇子は、山吹を見つめ泣き崩れた。
十市皇女からの遺言を意味していたそうだ。
実がならない、花
みのらない、あい
と…
その話を聞いた御名部皇女は、再び泣いた。
十市皇女のやさしく、さみしい顔が浮かんでいた。
(何故ですか?十市様があの世にいかなければいけなかったのですか?)
あの日、見た出来事が最後に姿を見たことになるなんて…
十市皇女の殯は静かにとりおこなわれ、何事もすべて終わると、十市皇女の死は誰も語らなくなった。
それぞれの心に穴をあけたまま