カナリア
「文太ー!」
遠くから文太君を呼ぶ声がした。文太君の知り合いらしい青年が二人こちらに歩いてきた。
「よーっすって、彼女!?」
「あ、先輩。やめてくださいよ。冷やかすの。」
「お前、勉強しか友達いないって思ってたから心配してたのに!何だとーその態度は!」
「はいはい。心配してるならもうちょっと気遣ってもらえないっスか。二人で食べるんデス。」
「えーん気になる!
一緒に食べたい!><」
「はいはい。」
ずいぶん仲良さげだな、と彼らを眺めていると、文太君は軽く挨拶をすまして、再び私と向き合った。
同じ学部の3年の先輩だそうで、一人で勉強するにも限度があるから先輩に聞くようにしているらしい。
意外と可愛がられている感じでびっくりしてしまった。
「……。イイヒトを嗅ぎ分けるの、結構、得意なんだよ。
……あんたもそんな匂いがする。」
イイヒトの匂い…?とポカンとしていると携帯の通知音が鳴った。
「あ!次、休講だ!」
次の講義がなくなって、急に暇になってしまった。どうしようか。
課題は一段落してるし、久しぶりに買い物にでも行こうかと思案していると、
「ねえねえ。この後の授業ちょっと出てみる?大きい講義室だからばれないよ。」と提案された。
「えっ!?」
「どう?他の学校の授業って興味ない?」
「うーん……。けど……。けど~……。」
「よし行こう。」
「ええええ!?」
悩む私に痺れを切らしたのか、文太君は私の手をとり講義室まで引っ張っていった。
遠くから文太君を呼ぶ声がした。文太君の知り合いらしい青年が二人こちらに歩いてきた。
「よーっすって、彼女!?」
「あ、先輩。やめてくださいよ。冷やかすの。」
「お前、勉強しか友達いないって思ってたから心配してたのに!何だとーその態度は!」
「はいはい。心配してるならもうちょっと気遣ってもらえないっスか。二人で食べるんデス。」
「えーん気になる!
一緒に食べたい!><」
「はいはい。」
ずいぶん仲良さげだな、と彼らを眺めていると、文太君は軽く挨拶をすまして、再び私と向き合った。
同じ学部の3年の先輩だそうで、一人で勉強するにも限度があるから先輩に聞くようにしているらしい。
意外と可愛がられている感じでびっくりしてしまった。
「……。イイヒトを嗅ぎ分けるの、結構、得意なんだよ。
……あんたもそんな匂いがする。」
イイヒトの匂い…?とポカンとしていると携帯の通知音が鳴った。
「あ!次、休講だ!」
次の講義がなくなって、急に暇になってしまった。どうしようか。
課題は一段落してるし、久しぶりに買い物にでも行こうかと思案していると、
「ねえねえ。この後の授業ちょっと出てみる?大きい講義室だからばれないよ。」と提案された。
「えっ!?」
「どう?他の学校の授業って興味ない?」
「うーん……。けど……。けど~……。」
「よし行こう。」
「ええええ!?」
悩む私に痺れを切らしたのか、文太君は私の手をとり講義室まで引っ張っていった。