カナリア
人格の交代時間を変えて森田君の対応をしているときいた。

その為、ここ一週間程、文太君と会えていない


すっかり公園のバラは枯れて、

街はクリスマスの準備に入っていた。

そういや、来週あるといっていた小テストはどうなったのだろう。


そんな風に、考え事をしていたら、木場君に話しかけられた。

上の空だった。


「心配?」


「えっあっ!ごめんなさい!」


「ううん。ベタだけど、リラックス効果の高い、カモミール。」


「あっ。ありがとうございます……。」


「眠れない時とかに飲むといいよ。あと風邪予防でしょ、口臭とか。」


「私、口臭いですか!?」


「辛気臭い顔はしてるね。

文太なら、大丈夫だよ。今のところ、僕も岡目も特に何もないし。頑張ってるんだと思うよ。」


「信じてはいるんです。でも、文太君ってこう、顧みないところがあるっていうか。」


「ふふ、目が、離せない?」


「えっと……あの……。」


「へー。カナさんって、文太みたいなのがタイプなんだ。意外だなー。言いくるめられちゃったかな。」


「い、タ…タイプっ!」


「あはは、紅茶こぼれてるよ。分かりやすすぎ。」


「……」



そう、気にしているだけで……。


そういう今も、文太君の事が気になっている。
顔がなんだか熱い。風邪かもしれない。


そんな中、携帯がメールを知らせてきた。



“今日、昼食食べよう。文太。”



思わず、携帯を握り締めて、

のめりこんで返信していた。
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