あの日、キミが流した涙の先へ
Memory 2 さよなら、バスケ
昨日、カーテンを閉めずにいつの間にか眠ってしまっていて、気づいたら太陽の光が眩しくて目が覚めた。
だけど、まだ家の中で物音はしない。
壁に掛けられた時計を見るとまだ5時だった。
「朝だ……」
少しずつ日が長くなってきて、まだ早い時間なのにもう明るい。
この時間だったらまだお母さんたちも起きていない。
すぐにお風呂に入って、家を出よう。
今日はちゃんと学校に行かないと。
わたしは机の上に『学校に行ってきます』とメモを置くと、音を立てないように気を付けながらそっと家のドアを閉めた。