あの日、キミが流した涙の先へ
学校の門を通って、昇降口に入ると周りの生徒たちが焦って上履きに履き替えている姿を見てわたしもそれに流されるように急いで履き替えた。
自分のクラスに繋がる廊下を小走りで進み、チャイムが鳴るほんのちょっと前に教室に着いた。
良かった、間に合った。
でも朝からこんなヒヤヒヤしながら来るのはちょっと嫌だな。
『はぁー』と大きく息を吐きながら、自分の席に着くとわたしを来るのを待っていたのかすぐに同じ部活の子たちと目が合った。
「「未希!」」
彼女たちはすぐにわたしのところにバタバタと寄ってくる。
どうしよう。まだみんなに話すこと考えてない。
けれど、わたしたちを引き割くように始業のチャイムが大きく鳴った。