あの日、キミが流した涙の先へ
昼休み。
とうとうこの時間が来てしまった。
本当は放課後に言いに行こうか迷ったけど、放課後はすぐに春野先生は部活に行くから入れ違ったら話できないと思った。
それに、放課後話をしたら、最後の大会まで残り少ない時間なのにそれを自分に割いてもらうなんて申し訳なさすぎてできなかった。
よし、教官室にいこう。
「未希~!お昼食べよう!」
「切り替え切り替え~!また今日から大会に向けて頑張ろう!」
「おーっ!次は絶対勝って夏休みまで部活だー!」
席から立ち上がると、それぞれお弁当と飲み物を持って、わたしの机の周りに集まってきた。
わたしは急いで退部届の入った封筒を背中に隠した。