あの日、キミが流した涙の先へ
「本当に手首を少しひねっただけだから、そんな大事じゃないよ。だからキャプテンよろしくね」
副キャプテンの子にそう頼んだ。
わたしの中ではこれから引退までのキャプテンのことを言ったつもりだけど、彼女はきっと気づかないだろう。
「任せといて!今日は私がキャプテンやるよー!みんなついてきて」
なんて、腕を曲げてパンパンと叩きながら簡単に引き受けてくれたんだから。
「えー!未希じゃないと頼りなーい!」
「そうだよ!未希が今まで休んだことなかったから全然やったことないじゃん」
「なんでよ!私だって一応副キャプテン。キャプテンのピンチの時は私が代わりにやるの」
結局、残りの昼休みの時間もみんなと話したら終わってしまってごはんは食べれずじまいだった。
そして5時間目、6時間目と授業を受けるとみんなと別れてわたしは学校を後にした。