あの日、キミが流した涙の先へ




寝ちゃだめ、ここ外だよ。時間になったら家に帰らなくちゃいけないのに。



だけど、そんな自分の声は全然自分自身に響かなくてどんどん深い眠りについてしまいそうな勢いだ。



よくよく考えたら、昨日は試合で今日はいつもより早く目が覚めてしまったから眠くなるのも当たり前か。



それならちょっとだけ…ちょっとだけなら眠ってしまってもいいよね。



「驚いた……本当にまたここにいた。まさか同じ学校だったとはね。



本当にここ外なのに寝ちゃうの?」



え……この声、昨日聞いた。



もう少しで意識を飛ばしそうだったところに無理やり自分を起こして目を開けた。



昨日も今日もこんな悪いタイミングで現れる人は誰なの?



「あっ…」



わたしの後ろに立っていたのは昨日の彼だった。




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