あの日、キミが流した涙の先へ



「そんな嫌そうな顔して見ないでよ。俺、そんなに昨日も今日もタイミング悪かったかな。



それよりさ、いっぱい泣いた?腫れてるよ?」



なんで今、会ったばっかりなのにこんなに話がコロコロチャンネルを回したように変わるんだろう。



それにどストレートに気づいたことも言ってくる。



少しだけ期待してたのに、でも実際に会ったら全然掴めない。



でも彼が言ったとおり、うちの学校の校章が胸元に刺繍された紺色のブレザーに、赤いチェックのネクタイ……



間違いない、わたしと同じ学校の人だ。



「……試合に負けたんです!それよりあなた誰なんですか?」



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