あの日、キミが流した涙の先へ
「もちろん!そうしないと買えないでしょ?
他にもたくさん買ってて最後の楽しみに残しておこうと思ったらお腹いっぱいになっちゃって
だからおやつに取っておいたんだ」
「やっぱり!久しぶりに食べたんだけどおいしいね」
わたしはそう言ってまたパンにかじりつく。
やっと主食が食べられた。
昨日は食べないで眠ってしまったし、今日は飲料ゼリーだけだったからすごくおいしく感じる。
「でしょでしょ!俺、これのためなら運動部の人たちにも負けないよ。
押されたって揉まれたってね」
「椎原くん、変なの」
想像したら面白くなってきてくすくすと声上げて笑った。
だって一生懸命ジェスチャーをしながら必死に伝えてくるけど、体はがっちりしてる訳じゃないからそこにギャップがあって。