あの日、キミが流した涙の先へ



自分の中で『やめる』と決断した瞬間、涙が急に溢れてくる。



心も重く感じて、もやもやする。



こっちは悔しくて、辛くて泣いているのに、そんなことも知らない太陽はまるでスポットライトのようにわたしを照らす。



意地悪な太陽。



わたしのことなんてほっといてくれればいいのに、なんて八つ当たりをする。



ここを通る人たちはみんな、わたしのことなんて気にも留めずに去っていくのに。



でもそれがいいんだ。



宛もなくここまで走ってきたくらいだし、わたしはただ、ひとりになりたかっただけ。



それから少しして、どこからか足音が聞こえて来たなと思ったら急に止まった。



顔を両腕で覆ったまま、どうしたんだろう?と思いながら様子を見ていると……低すぎない心地のよい優しい声が降ってきた。



「どうしたの?4番さん、そんな小さくなったりして」



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