あの日、キミが流した涙の先へ



―ピピピピピピッ



一瞬にしてわたしは現実の世界へと引き戻された。



顔をはじめ全身は汗でびっしょり、そして目元からは無意識に涙が溢れていてどうやら泣いていたようだった。



ゆっくりベッドから起き上がる。



遮光カーテンを開けると、いつものように空には太陽が昇っていて、どこからか鳥の鳴き声が聞こえてくる。



「今のは……夢?」



夢であって欲しいと心の底からそう思うけれど、夢にしては現実にこれからあんな状況になってもおかしくないくらいリアルだった。



本当はいつも一緒に頑張っている部員たちからそんな風に思われたくない。



でもわたしは今、お父さん、お母さん、顧問の先生のこと1人も説得できてないままだから思われてしまっても……と思ってしまう。



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