あの日、キミが流した涙の先へ
もう学校にも行きたくない。
この家にもいたくない。
本当は行きたいけど、あの土手にもこの数日行っていない。
あんまり毎日行くと周りの人に変な人って思われるかなって思ったらなんだか行きづらくなってしまった。
だからわたしの逃げ場は今はもうどこにもない。
放課後の時間はひたすら陽が沈むのを自分の席に着いて待つだけ。
そんな生活をしている自分が“死にたい”って思うようになったらどうしようと考えたら怖くて怖くてたまらない。
「いけない、遅刻する」
わたしは忘れないうちに引き出しから湿布を取り出して、はさみで適当にカットすると決まった方の手首に貼った。
こんなの意味はないものだって分かってても、これをしないと信じてくれるみんなに言い訳ができない。
「本当にわたし……最悪だ」