あの日、キミが流した涙の先へ




朝のホームルームを終えてから、4時間の授業を受けた。



授業中は部活を辞める方法を考えるのではなく、明日から1人でどうやって学校生活を過ごそうか



みんなにどうやって謝ろうか、みんなからの言葉をどう受け止めていこうかなんて見えない『未来』のことを考えていた。



昼休みの時間にはみんなでお昼を食べながら、自分から今の部活の状況を聞いてみた。



大会が終わってから数日、あの試合を引き摺って声が前よりも出てない気がする、元気が足りないと3人が同じようなことを言ってくる。



あとはわたしがいなくて代わりにやっている子がうまく機能できていない……と。



「切り換えが上手くできてないか。今回も次の大会がなかったから休みもなかったもんね。



でもここはやっぱり3年生が率先して声を出していかないといけないと思う。



最初は体がついてこなくて難しくても、声を出し続けてれば下の1、2年生も着いてくると思うからここは3年生で引っ張っていこう」



「「「はい!」」」



3人はぴたっと食べるのをやめて、部活の時みたいに息を合わせて返事をした。



その瞬間、わたしは恥ずかしくなってパンを両手に持ったまま辺りをきょろきょろと確認する。



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