あの日、キミが流した涙の先へ



「ちょっと!他のクラスの子たちも見てるから部活の時みたいに返事しないで」



「あっ」と3人はそれぞれに声を上げながら笑っている。



わたしはもう縮こまってパンをかじるしかない。



でもわたしの言葉に素直に返事をしてくれたみんなにホッとした。



「だっていつもの部活の未希みたいだから、みんな…ついね」



「そうそう!もう今の本当に無意識だったよ。それにやっぱり副キャプテンじゃ部活もぐらぐらだし」



「ちょっとー!私だって一生懸命やってるのに!」



なんだかおかしくなってきちゃって笑いが込み上げて来て4人で大きな声で笑ってしまった。



恥ずかしかった気持ちがおかしくなって笑いに変わって。



心から笑えたのが大会の後初めてで、この時間がずっと続いてほしいと思った。



< 51 / 103 >

この作品をシェア

pagetop