あの日、キミが流した涙の先へ



でも学校は明日から毎日1人だ。



いつもいつも女バスのみんなと一緒にいたわたしはいきなり1人でなんかやっていけるのだろうか……。



その時、一階から電話の音が鳴った。



下にはお母さんがいるから大丈夫だと思うけど、音は2、3回鳴りっぱなしで全然出る気配がない。



電話が切れちゃうと思って、わたしはベッドから起き上がって部屋のドアを開けた。



階段下にはパタパタとスリッパの音を立ててリビングから出てきたお母さんがいて、電話に出ると急に「いつもお世話になっています」と丁寧にあいさつをしていた。



そしてその瞬間に、電話をかけてきた人が誰だか分かった。



「……春野先生だ」



あの手紙を先生は部活が終わってからすぐに読んだんだ。



わたしはドアをすぐに閉めて、部屋の中に入った。



違う、明日の学校のことを考えている場合じゃない。



今からのことだ、お父さんとお母さんがまず先だ。



退部届を何も言わずに出したことを2人は絶対に怒るに決まってる。



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