あの日、キミが流した涙の先へ
翌朝。
また部員のみんなに部活を出ないことで愚痴を言われたり、責められる夢を見た。
目が覚めると、空はどんよりと曇っていた。
いつ雨が降ってきてもおかしくないくらい雨雲が厚く空を覆っていて、学校にはちゃんと行こうと決めていた自分を揺るがせた。
「きっと今日が正夢になるのかもしれないな……」
きっと春野先生が家に電話をしてきたということは部員のみんなにもわたしが辞めることを知られてしまうのも時間の問題だ。
今日は学校を休みたい。
わたしはベッドに再び横になろうとしたけれどピタっと体は止まった。
昨夜、確かにお父さんに「好きにしなさい」って言われたけれどそれはバスケのこと。
学校を疎かにしていいとは言われていない。
もし学校まで休み始めたらお父さんの娘じゃないどころか家から出されてしまうかもしれない。
「だめだ、そんなことはしちゃいけない」
甘えようとしていた自分を叩き起こして、ハンガーに掛かっている制服を手に取った。