あの日、キミが流した涙の先へ
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全国大会までは繋がってないけれど、地方大会へ繋がる3年生最初の公式戦。
わたしたちの学校は地方大会出場を目指して、毎日毎日練習を積み重ねてきた。
平日は授業が終わった後すぐ体育館に行って夜遅くまで練習。
休日は1日練習する時もあれば、県外へ練習試合をしに遠征をしに行くこともあった。
そして大会が始まって、わたしたちの学校は相手校に大差をつけ、ひとつずつひとつずつ勝ち上がっていった。
決勝戦に近づくたびに周りからの期待がどんどん多くなると同時に、試合に勝っても家でのお父さんとお母さんからのお説教も長時間になっていった。
迎えた決勝戦。
正直、わたしの心はもう崩壊寸前だった。
「バスケをするのがつらい…」
それが気付けば心の中で何度もつぶやくようになっていた。