未完成恋愛
「また告られた」


オレは岡崎に言ってみた。だけど反応はいつも同じ。

「付き合ってみたら?」

「なんで?オレ…アンタが好きなのに。どうしてそんな風に言うんだよ」

「私とじゃ釣り合わないからよ」

「なんで?オレが高校生だから?子供って事?」

「逆よ。私が年上すぎるの。蓮と付き合うにはふさわしい相手じゃないわ…」

付き合うのにふさわしい相手ってなに?
条件とか…身分?そんなものを満たさないとオレは岡崎と付き合えないって訳?


むしろオレの方が彼女にふさわしい男じゃないんじゃないかって思ってるのに…

オレはいつでも岡崎の言う事に理解できなければ質問をぶつけるのに、彼女の答えはいつも曖昧だ。

ワザと答えから逃げてる気がしてオレはイライラする。


「…オレがキライ?」

「…好きよ」

「じゃ今日は朝まで一緒にいて」

「…ゴメンね…蓮…帰らなきゃだから…」


彼氏と別れようとしない彼女を…オレはいつまで待っていればいいんだろう。


それでも好きなんだ



結局、今日も彼女と入ったホテルを、朝を待たずに出る。


出入口で…オレは予想もしない人物に出くわした。



田上だ…!
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