未完成恋愛
【2】Kiss
よく考えてみると…別にオレは麻衣の事を好きなわけじゃないから

キスとかしちゃ彼女に悪いんじゃないのかな?…でも彼女はオレの事が好きで、そういうの望んでるんだし…


そんな事を悩みながらもオレは彼女に言われた通り今夜もメールを送っていた。


いつも。毎晩同じ

『おやすみ』


ってメール。


またまた一ヶ月が過ぎた頃、今度はこのメールの事でオレは彼女に怒られたんだ。


「なんで毎日同じメールなの!?先輩いつも再送信してるだけでしょ??」


スルドイ!!それ正確。

だって何を入れたらいいかわかんないんだもんなぁ…

「ヒドイよーあたしはいつもたくさん入れてるのに!今何してるとか、明日の予定とか…あたしの事が好き…とかってメールが欲しいのに…」

麻衣は怒ってて…泣きそうだった。

オレには何故そんな事しなきゃなんないのかわかんないんだ。
だって毎日顔合わせてるし話しだってしてんのに、そんな必要どこにあるんだ?


本気で好きになったら…オレは自然にメールしたり電話したりするんだろうか?


全然想像できねーや…

結局オレ達はケンカした。


オレは
キスの仕方も
仲直りの仕方さえも知らなかった。
< 5 / 49 >

この作品をシェア

pagetop