学校のカイダン
音楽室を出ると息を切らした沙耶と那由がいた。

「はぁはぁ...優...よかった...」

そう言って、ニコリと優を見る。

「沙耶、ごめん...」

私は首を左右に振った。

「あ、それ...」

口を開いて指を指してきたのは那由だった。

「ガラスの欠片...」

「あ、これ、さっき見つけて...これ拾った瞬間ピアノの音消えてさ。何かのお守りとか?」

不思議そうにガラスの欠片を見ながら優が聞いてきた。
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