学校のカイダン
後ろから走ってきていた未来ちゃんと愛海。

「うわっ...!痛っ...!」

階段につまずいてこけた愛海に未来ちゃんが近づく。

トントントン...

「愛海ちゃん!急がないと来ちゃうよ!」

そう言って、未来ちゃんは不安そうに愛海の袖口を引っ張り握る。

「...っ...痛っ...」

足が腫れていて、動けそうにない...

「私は大丈夫だから先に逃げて...」

凍りついた表情を隠すように笑顔を向ける愛海の袖口をはなし、未来ちゃんは走ろうとした時だった。
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