学校のカイダン
「ミィツケタ...」

ニタリと笑ってこっちを見てくる女の子。

那由は諦めて美術室の扉を閉めた。

「ちょ、ちょっと、愛海と未来ちゃんがいるんだよ?!」

外に聞こえないように小さな声で私は那由に言う。

「けど、このままじゃ、私たちも...」

腕を引いたままの優が私を抱きしめてくれた。

美術室の目の前を誰かが走っていった。
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