きみのおと


「でも、久賀くんには自分から話しかけて、友だちになろうとして。結局本当になっちゃった」




しぃちゃんの、優しさ。




『きっと、僕がほっとけなかったんだよ』




そう書いて見せると、榎並さんはムッと眉を寄せた。




「本当にそう思ってる?同情で声をかけたとでも思ってるの?」




真っ直ぐに向けられた言葉に俯いた。
同情・・・なんかじゃないって思う。
でも、でも、怖いんだ。


やっぱり同情だって言われることが。





「しぃちゃんは、同情なんかでそんな面倒なことしない。しぃちゃんが、久賀くんと友達になりたいって思ったから、声をかけたんだよ」

『うん。ごめん』

「・・・。しぃちゃんさ。友だちづきあいは多いけど、恋愛面に関しては、鈍い方だから。もし、久賀くんがしぃちゃんの事本当に好きなら、頑張って気持ちアピールした方がいいよ」




にっこりと笑ってそう言った。
アドバイスしてくれてる・・・?



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