きみのおと


「しぃちゃん!」

「誰だよ、こんなところに立てかけてたやつ!」





榎並さんと芹川くんが慌てて駆け寄る。
周りの生徒たちもざわざわと騒ぎ立てる。



「おい!大丈夫か!?」




先生も騒ぎを聞きつけ駆け寄ってきた。
ポールの下から救出されるしぃちゃん。



「・・・った・・・」





意識はあるようで、痛そうに顔を歪めていた。





「大丈夫か、二ノ宮」

「大丈夫です。・・・咄嗟に頭は庇ったし・・・。でも、足ひねったみたいで・・・」

「そうか。先生におぶされ。保健室に行こう」




しぃちゃんは先生によって保健室に運ばれることになった。




「他のやつらは片づけの続きをやってろ。榎並、お前二ノ宮の友だちだったな。教室から鞄もってきてやれ」

「はい」




< 125 / 418 >

この作品をシェア

pagetop