きみのおと


校舎裏の人気のないところまでやってきた私たち。
千秋くんは、じっと俯いたままで。


私も、なんと切り出していいのか悩んでいた。



あんな泣きじゃくって、恥ずかしいや。
でも、どうしたらいいのかわからなかった。


なんで千秋くんが私の事を無視するのかわからなくて。
逃げられて悲しくて。

足は痛いし、惨めで、みっともなくて。




「・・・ごめんね。私、しつこくて・・・。千秋くんは、私ともういたくないって意思表示してくれてたんだよね・・・」




声に出して言えない分、行動で示してくれる千秋くんの行動を、私は無視して突っ走ったんだ。




「でも、・・・私は、千秋くんとこれからも友だちでいたい。私の嫌なところがあるなら、直すから教えてほしい」





こんなにも、自分が欲深かったなんて。
逃げている人を追うような。
どうしても手にしたいと思うものに、こんな風に貪欲になるなんて。


思わなかった。





千秋くんは、鞄からノートを取り出した。




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