きみのおと


いけない。
せっかく一緒にいるのに、こんな暗いことばっか考えて。
芹川くん気分悪くするよね。



「ほんとお前って、めんどくせー奴」



呆れたような芹川くんの声がツキンと胸を刺す。
嫌気がさしただろうな。
僕なんかといるから面倒だってきっと思った。



なんで僕はいつもこうなんだろう。
人をイラつかせてばかりで。




それからは、芹川くんはなにも話すことはなくて。
それ以上、僕からこのノートで切り出すことなんて到底無理で。
そんなままパン屋さんに到着した。



「お、あった!しかもできたてだってよ。やったな」




パン屋についたら、芹川くんはメロンパンの存在に上機嫌。
さっきまでの不機嫌さがなくなってホッとする。


芹川くんは二つトレイに乗せていてそのままレジに向かった。
僕も一つ乗せ、あと一つ気になっていた他のパンも買ってみることにしてレジに向かった。



パン屋での買い物はあっという間に終わった。




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