きみのおと
『芹川くんには、昨日話したんだ』
「えっ、芹川くんに先に話したの!?なんか、悔しい!私が一番に聞きたかった!私が、千秋くんと一番最初に仲よくなったのに!」
「あははっ、しぃちゃん、芹川くんにヤキモチ?」
「はっ!?馬鹿言わないでよ!友だちとして、一番先に聞きたかったの!」
『ごめんね。同性の友だちって、すごく久しぶりだったから。芹川くんの気持ちを聞いて嬉しくて』
そう書いて見せるとしぃちゃんは肩をすくませる。
同性じゃなくて、異性の友だちなんて初めてなんだけどね。
「まぁ。あいつも、なんだかんだ千秋くんの事よく思ってるみたいだし」
「久賀くんと仲良くなってから、学校も休まず来てるもんね」
芹川くんが学校に来てるのと僕は関係してるの?
そんなことないと思うんだけど・・・。
でももし、そうなら・・・。
やばい。
すごく嬉しいかも。
「千秋くん。もしなんかあっても、もう大丈夫だからね!私も、亜衣も、それから芹川くんだってついてるんだから!」
ああ、ほら。