きみのおと
「よぉ。告白でもされたか」
「ちょ、柊二くん!?」
直球過ぎるでしょ!
千秋くんだって困ってるじゃん。
「そ、そんなんじゃないよ。・・・ただ、あの、僕が中間テスト1番だったの知って、勉強教えてほしいって言われただけで・・・」
勉強?
「へぇ。で、なんて?」
「うん・・・。それなら、期末前にしぃちゃんたちと勉強会をまたするから一緒にって言ったら、変な顔してじゃあいいって・・・」
「ぷっ、ごしゅーしょーさま!ま、同情なんてしねぇけど」
声をあげおかしそうに笑う。
きっと、二人で、とかその子たちと千秋くんとだけって話だったんだろうな。
それで、徐々に距離を縮めていこうとしてたのに・・・。
千秋くん、そういうの気づかなそう。
現に、あまりわかってないみたいだし。
だからって、私も可哀想なんて思わないけど。
「ちょっとモテ始めたからっていい気になってんじゃねぇよ」
ひそひそと、聞こえるような声で誰かが呟いた。
千秋くんが、ビクッと肩を震わせた。
――――っ!!!
ガタッと、勢いよく立ち上がる。
文句言ってやる!