きみのおと


何の疑いもなく、そう言ってしまえるしぃちゃん。
僕の事を信じてくれているんだって思える。
だから僕も、思ってることをしぃちゃんにはちゃんと言える。

しぃちゃんは、バカにしたりしない。
むしろ目を輝かせて喜んでくれたり、感心してくれたり、楽しそうに僕の話をきいてくれるんだ。



「泣ける話?」

「あ、うん。結構感動系だと思う」

「えぇ、私だめかも。最近そういうの弱くて」

「そうなんだ」

「ぶっさいくな顔で泣いててもスルーしてね」

「ははっ、大丈夫だよ。しぃちゃん、可愛いから」

「・・・っ、千秋くんってサラッとそう言う事言える人なの?」



そう言われ、首をかしげながらしぃちゃんを見ると、顔を赤らめ照れていた。
なにか、変な事言ったっけ?



「え?僕何か言った?」

「自覚なしだしっ」

「え、えぇ・・・」



僕、なにを言ってしまったんだろう。
でも、怒ってるわけではなさそう。
じゃあ、いいのかな。



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