きみのおと


「しぃちゃんは、本当に素敵な人だよ。僕を救ってくれたのは本当にしぃちゃんなんだから」



そう言って、しぃちゃんの側に近づくとしぃちゃんの頭を撫でる。
頬を染めながら、嬉しそうにほほ笑むしぃちゃんが愛しい。



「しぃちゃんだから、こんな風に僕が出せて、しぃちゃんには言いたいことちゃんと言えるんだ」

「千秋くん・・・」

「それは、最初からしぃちゃんがまっすぐ僕に向かってきてくれてたからだよ」



その思いが、心が、僕の心を溶かしてくれた。
どれだけ救われたか。
どれだけ心強かったか。
知れない。




「どれだけ感謝してもしきれない。しぃちゃんが、愛しくてたまらない」

「・・・私だって。私だって、千秋くんの事が大好きで、大好きで・・・」

「僕の方が、好きだよ」




だって止まらない。
好きって気持ちも、胸のときめきも。



溢れて止まらないんだ。




「しぃちゃん・・・」





愛しくて、大好きで、それが溢れて触れたくて。
頭を撫でていた手をそっと頬に降ろした。



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