きみのおと


「はい、クロワッサンも半分こね。一口サイズだしほんとちっちゃくなってごめんけど」




公園についてベンチに隣り合って座ると私が買ったクロワッサンも半分にして渡した。
久賀くんは私が差し出したクロワッサンを見て、持っていた袋の中からメロンパンを取り出し半分に割る。

そして、それを私に差し出した。



「ありがとう」



交換してそれぞれ半分ずつ手元にやってくる。
私はメロンパンの方を手に取るとパクッと一口頬張った。




「美味しい!やっぱここのメロンパン美味しい」




笑って久賀くんを見ると久賀くんもメロンパンを頬張ってるところだった。
モグモグと口を動かし咀嚼するのを見つめる。

久賀くんの視線がこちらに向いた。



「・・・おいしい?」



そう尋ねると、久賀くんはコクリ、と頷いた。
よかった。




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