きみのおと
泣き腫らし、目が腫れてしまった私はその後の授業は早退し家に帰った。
ひとりになって考える。
なにがいけなかったんだろう。
どうすればよかったんだろう。
考えても、考えても、そんなことわかるわけもなくて。
辛くて。
苦しくて。
目の腫れは引きそうになかった。
ピロン、と電子音が鳴る。
亜衣からのメッセージ。
『あまり思いつめないでね。いつでも話聞くよ』
優しい言葉に鼻がツンとする。
ああだめだ。
弱くて脆い私の心。
亜衣・・・そして柊二くん・・・。
心配かけちゃった。
あの二人には、千秋くんの側にいてもらいたい。
彼女として私が側にいられなくなったとしても。
千秋くんの側には誰かがいてほしい。
きっと、千秋くんを今一人にしちゃいけない。
千秋くんが私の事好きじゃなくなったとしても、私は千秋くんの事が好きだから。
やっぱり、支えたいって立ち直ってほしいって思うから。