きみのおと


私のせいでいろんなことだめにしたくない。
別れることになることだってあるってわかってたはず。
それでも、私は友だちでいることより彼女になることを選んだんだ。

変化を選んだならそのあと結果がどうなろうと文句なんて言えない。




友だちのままでいればよかった。
そう思わないわけじゃない。

でも、少しの期間でも、千秋くんの彼女でいられた。
千秋くんに好きって言ってもらった。

キス、してもらえた。



それだけで。




「じゃ、私はいくね」





私はきっと、幸せだった。





今はまだうまくできないけど。
いつか、友だちくらいには戻れるかな。
親友とまではなれなくても、笑って挨拶くらいはできるようになるかな。



そうなれるように、私が乗り越えなくちゃ。




大丈夫。
大丈夫。



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