きみのおと
「やっぱり僕は・・・しぃちゃんといたい。・・・もう、しぃちゃんは許してくれないかもしれないけど・・・。もう一度、好きになってもらえるように・・・頑張りたい」
「ほんと、お前って大ばか者だな」
呆れたような柊二くんの声。
ほんと、大ばか者だ。
僕のせいで傷つけた。
きっと柊二くんや亜衣ちゃんも。
それでも二人は僕の側にいてくれて。
僕を叱ってくれた。
僕を正しい道に連れ戻してくれたんだ。
「そうと決まればさっさと行くぞ」
「うん」
「行こう!」
お願いです。
しぃちゃん、無事でいて・・・。
どうか。
お願いです。
僕のごめんを聞いてほしいんだ。
何度だって、何度だって、伝えるから。
ちゃんと僕の声、僕の音で。