きみのおと
かき氷を受け取り食べ始めると、千秋くんが突然来ていたパーカーを無造作に脱ぎ始めた。
ドキッとしながらかき氷を口に頬り込む。
「しぃちゃん、着てて」
「っ、」
着ていたパーカーを私の肩にかけると千秋くんは少し低めの声でそう言った。
千秋くんの行動に、トクン、と胸が騒いだ。
なんか、急に男らしく・・・。
あれが、千秋くんの男らしい一面!?
ドキドキして身体がもたないよ。
「ヤキモチか」
「ヤキモチだね」
千秋くんの行動を傍から見ていた柊二くんと亜衣が口をそろえてそう言った。
え!?
や、ヤキモチ?
「ちょ、ちょっと二人とも!余計な事言わないでくれる!?」
それを聞いた千秋くんが慌てて二人に詰め寄っていた。
ヤキモチって・・・なにが?