きみのおと
「ちょっと、バカにバカって言わないでよ!これ以上バカになったら困るよ」
「・・・お前、本当にバカだな」
呆れ顔の芹川くん。
ちょっと、ひどくない?
「でも、一緒にした方がやる気も出るしさ、わからないところ教え合えるしさ。いいじゃん!」
「教え合えるって、お前教えられることあんのかよ」
「・・・う」
い、痛いところをつかれた。
そりゃあ、ないけどさ。
でも、一緒に勉強した方がモチベーション絶対あがるのに。
少なくとも、私は。
「・・・ったく、しょうがねぇな」
「ほんと?じゃあ、亜衣も誘ってみんなでしよう」
「・・・誘ってって、榎並って追試メンバーなのか?」
「え、違うけど」
「関係ないやつ巻きこんでんじゃねぇよ」
「でも、亜衣だけ仲間はずれなんてダメだよ」
今、榎並って・・・。
私の事はお前とかてめぇ、とかなのに。
亜衣も最近芹川くんを怖がる様子ないし。
なにかあったのかな?
仲よくなってるなら良かった。